外壁塗装せずに放置するとどうなる?

雨漏りが生じる

外壁塗装は外壁材を守る役割があります。塗装の耐久性が落ちることでクラック(ひび)が生じ、そこから雨が入ることで外壁材自体がダメージを受け、著しく建物の劣化が進みます。

 

虫が侵入しやすい環境になる

クラックから小さな虫やゴキブリなどの害虫が建物内に侵入しやすい状況を作ります。

 

建物自体の寿命が縮む

外壁塗装は建物を守るいわば「盾」の役割があります。その盾がなくなることで建物は雨、風、紫外線の影響をダイレクトに受け、建物の耐久力が削がれ続けます。

 

隙間風によって室内空調が一定しない

クラックにより隙間風が室内に入りやすくなるため、特に夏場の冷房、冬場の暖房による空調効率も悪くなり、光熱費が上がるといったデメリットがあります。

 

建物の見栄えが悪くなりご近所から笑いものに

塗装は外壁を守るものと同時に、家の見栄えを保ってくれるものです。塗装の色あせや剥がれは建物の魅力を著しく低下させます。汚れた外壁を見るたびに家主であるあなたも気分も落ち込むでしょう。

 

 

ほとんどの外壁は塗装で守られているため、定期的に塗装しないと外壁材そのものが劣化します。

 

塗装効果が切れた外壁はバリアを失った状態です。雨水や紫外線の影響をまともに受け、そのまま放置しておくことで上記の問題が発生します。

 

これら被害を無くし、あなたの大事な財産を守るのが外壁塗装の役目です。

 

 

塗装の最大の目的は「防水機能」を獲得すること

もちろん見た目の美しさとしての「美観」も大事ですが、美観を除く機能的な根幹部分は全て防水に繋がります。

 

水は建物を構築する木材や鉄筋といった家造りに使われるもの全てを劣化させます。

 

1年を通して雨が全く降らない例えば南アフリカなどの地域なら問題になりませんが、日本は高温多湿の島国です。特に千葉県は太平洋に面していることで紫外線も強く、海に囲まれた地形であることから「塩害」も加わり、外壁が劣化しやすい環境です。

 

劣化が生じる年数は外壁や塗装の種類によって異なりますが、どんなに優れた塗装でもいずれは劣化します。

 

それでは外壁塗装を考えるタイミングはいつが最適なのか?

 

その目安を紹介します。

塗装劣化の進み具合と症状

劣化進行度1:塗装の色あせ・ツヤ引けで艶がなくなる

劣化の初期段階に見られる現象として外壁の色が薄くなったり、ツヤがなくなってきます。最初の色味と変わってきたかなと感じたら、劣化が進んでいると認識しましょう。

 

見た目が気になるかもしれませんが、この段階であればまだ塗装する必要はありません。
しかし、もともとツヤのない塗装の場合は、劣化がわかりづらく注意が必要です。

 

劣化進行度2:外壁が湿気を帯びて汚れやコケが付きやすくなる

塗料の防水効果が徐々になくなり、撥水効果を失った外壁は湿気を帯びやすく、水がたまるようになります。湿気を帯びたり、乾燥したりを繰り返すことで外壁自体がゆがむといった症状も発現するでしょう。

 

塗装効果が薄くなると外壁に汚れやコケがつきやすくなってきます。塗料の撥水性(水をはじく性質)が弱まったために湿気が溜まりやすく、汚れへの抵抗力も低くなっている状態です。

 

劣化進行度3:塗装剥がれ・チョーキング現象

外壁の汚れを放置し続けることで、塗装表面の塗膜が徐々に剥がれ出します。モルタル壁であれば、白い粉が手につくチョーキング現状が同等の症状です。こうなると塗装の効果はほとんどありません。ここから外壁の劣化スピードが加速します。

 

チョーキングの症状は塗装をするベストタイミングです。

 

この時点で塗装をしておけばこれ以上劣化が進むことはありませんが、このまま放置してしまうと外壁塗装だけで済まず、補修費用も加わってしまい高額になります。

 

劣化進行度4:ゆがみが生じ小さなヒビ(ヘアークラック)が発生

チョーキングが生じているまま放置していると、外壁に小さなクラック(ひび割れ)が見られるようになります。

 

ヘアークラックとは建築物の内壁や外壁に生じるひび割れの一種。幅が0.2~0.3mm程度のものと細く、深さがないものです。比較的規模の小さいものを指しますが、建物構造には影響しないレベルのひび割れのため、補修の必要はなく、収縮クラックとも呼ばれます。

 

湿ったり乾燥を繰り返すことで、壁に小さなヒビが発生。サイディングであればコーキングに小さな亀裂が入ります。弾力性のある塗料であればヘアークラックは起きにくいとされますが、塗料自体が劣化するので、遅かれ早かれクラックや亀裂は発生します。

 

実はクラックがなくても塗膜が薄くなったところから水は入り込みます。例えばコンクリートは濡れると色が変わりますが、コンクリートに限らず外壁材には水を吸い込む力があります。それを防いでくれるのが塗料の表面の「塗膜」です。

 

塗膜が薄いところに湿気がこもりやすく、小さなクラックも補修せずに放置しておくと、どんどん大きくなります。自然に治るという事はなく、放っておけばどんどん酷くなるため虫歯と同じようなものです。

 

劣化進行度5:外壁内部の防水材、防水シートにまで水が到達

大きくなったクラックを補修せずにそのままにしておくと内部にまで水が浸入し、内部の防水シートにまで達します。実はこの段階までに行かなくても既に結露などにより防水シートまで浸入しています。その勢いがさらに強くなると考えてください。

 

もちろん、防水材や防水シートは水を防ぐ為にある物なので水を寄せ付けないようにはなっていますが、防水シートにも隙間はありますので、その隙間からさらに内部に水が浸入する可能性は大いにあります。

 

劣化進行度6:雨漏りが発生し内部から腐食が進む

防水シートもいつまでも防水効果があるわけではありません。年月を重ねることで劣化します。

 

この防水シートを突破されると、その先は木やコンクリートといった建物を構築する根幹部分。結露や湿気が恒常的に発生することで鉄骨やコンクリート、木がどんどん劣化していきます。

 

この段階まで来ると、外壁の防水能力はほとんどありません。

 

木や鉄といった物質は濡れない環境であれば数十年持ちますが、雨水に含まれる微生物や、酸性雨などによる化学反反応の影響で寿命はどんどん短くなってしまいます。

 

この状態で外壁塗装をしても意味がありません。

 

ただちに下地や構造を修復し、塗装や張り替えが必要です。ただし外壁全体の劣化がひどい場合は、塗装よりも張り替えが適しています。何故かというと、塗装をしてもまた別の場所が傷んでくる可能性があるからです。

 

最終的には外壁だけではなく、建物内部にも被害が出ます。構造部分にまで雨水が侵入し、やがて柱や土台までも腐食してしまうでしょう。内部に湿気が溜まることで、シロアリ被害などにも遭いやすくなるのも特徴です。

 

ここまで傷みが進んでしまうと、外壁の張り替えだけではなく下地や柱なども直す必要が出てくるため、外壁塗装の比ではないほどの費用がかかります。

 

劣化進行度7:建物の基礎・土台部分まで劣化する

この段階まで至ってしまうと、今度は家の土台部分や、基礎の部分にも影響が出てきます。雨水や湿気などがなくても劣化はするものですが、劣化の進行速度が段違いです。

 

ここまで来ると地震や台風で、家は崩れてしまう恐れもあります。

 

外壁の症状 対処 備考
色あせ 経過観察 塗装劣化の初期症状
カビ・汚れ 洗浄 塗装劣化の初期症状
チョーキング 塗装が必要 塗装施工のベストタイミング
クラック 塗装が必要 外壁劣化が始まっている可能性が高い
剥がれ 塗装もしくは外壁の張替えが必要 何かしらの対処をしないと危険
雨漏り・下地の腐食 全体に見られる場合は塗装不可 手遅れ状態

 

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